出版社内容情報
東南アジアの歴史の中で非常に重要な役割を果たしながら、実態が知られることのなかった謎の王国チャンパ。現在はベトナム各地に独特の寺院遺跡が静かにたたずみ、王国の末裔たちが各国に散らばって伝統をひっそりと守り続けているだけです。が、近年東南アジア史、東南アジア建築史が再構築される中で、このチャンパがにわかに脚光を浴びてきました。今後、東南アジア研究の「目玉」になってきそうな雰囲気です。
本書はこのチャンパを初めて総合的かつ専門的に概説した意欲作です。
10年近く憑かれたようにチャンパを撮り続けているカメラマン樋口英夫氏の貴重な写真も収めました。
【新しい歴史】
東南アジアとチャンパから
サーフィン文化と林巴/「インド化された国家」チャンパ/海の王者チャンパ/文明と情報はチャンパから/ベトナムの南進とチャンパの滅亡/チャムの残光/エピローグ
【末裔たちの日々】
ベトナム/カンボジア/中国/タイ/マレーシア/
【チャンパ建築史序説】
チャンパ建築の基本構造/チャンパ建築の分布/`ャンパ建築の発展過程/東南アジア建築解明の鍵/ベトナムの文化遺跡保存の現状
内容説明
そこには壮麗なアンコールワットも激烈な民族闘争もない。マイナーな東南アジア史のそのまたマイナーな地位のまま、チャンパが忘れられてきたゆえんだ。だが現代の学問は、そんなチャンパをよみがえらせる。海と森が動かす東南アジア史、そこでチャンパは主役の一人だ。商業とネットワークの世界史、そこでチャンパ史は全アジア海域に広がる。
目次
新しい歴史―東南アジアとチャンパから(サーフィン文化と林邑;「インド化された国家」チャンパ;海の王者チャンパ ほか)
末裔たちの日々(ベトナム;カンボジア;中国 ほか)
チャンパ建築史序説(チャンパ建築の基本構造;チャンパ建築の分布;チャンパ建築の発展過程 ほか)
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