内容説明
筆者は、これまで静態論の立場から幾つかの論考を発表してきた。そして、かかる静態論思考は主としてドイツ会計学、とりわけ貸借対照表法との関連で強調されてきているようである。つまり、ドイツの商法および税法に関する会計規定の解釈にあたって静態論思考が一貫して重視されてきているのである。この静態論思考が1965年株式法の改正およびそれに基づく1969年所得税法改正を契機に脚光を浴びてきているのである。それだけではない。静態論思考が、有力な論者においてはドイツ貸借対照表法の解釈にとって不可欠な役割を果たしていると解されるのである。本書のタイトルに静的会計という用語をあえて用いたのはこの意味からである。そして、本書は、ドイツ貸借対照表法を中心にこのような現代静的会計論について論じたものである。
目次
第1部 ドイツ貸借対照表法と静的会計(1)貸借対照表法(デレーラーの貸借対照表法論;バイセの貸借対照表法論 ほか)
第1部 ドイツ貸借対照表法と静的会計(2)商事貸借対照表(商事貸借対照表の歴史的発展;ドイツ商法における債権者保護思考 ほか)
第1部 ドイツ貸借対照表法と静的会計(3)税務貸借対照表(ドイツ税務貸借対照表における静態論思考;税務貸借対照表判例における計算基準)
第2部 静的会計の種々相(財務会計と静的会計)
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- 和書
- O型自分の説明書 〈続〉