内容説明
本書は二部構成からなっている。序章では全体の概観が与えられ、その詳細について第1部では、予算管理にかんする先駆的な行動的諸研究が経営組織論および管理論の学説展開の影響をうけ、それに応える形でいかに人間要素を吸収・同化していったかが明らかにされる。第2部では、行動科学をベースにして行動会計論という研究ディメンションが独立の研究領域として広く認められるようになった段階以降の予算管理研究の傾向が、参加型予算管理をめぐる諸研究と階層制組織におけるマネジメント・コントロールの手段として諸研究との二つに大きく類別されて学説整理がなされる。
目次
第1章 行動的予算管理研究の先駆的系譜(初期予算管理論における人間要素への着目;人間関係論によるスタッフ批判;コントロール・システムの人間問題 ほか)
第2部 行動的予算管理研究の展開(参加型予算管理の行動的研究;予算管理の社会心理学的研究;モチベーションのための統制予算;予算管理過程の影響機能;予算のパラドクシカルな役割