内容説明
本書は、ドイツの商法会計制度再編の直接的、本質的要因は何かという問題意識のもとに、新しい取引事象の形成とその会計実務の制度的成立との関連の分析をつうじて、いわゆる経済的観察法にもとづく新しい取引事象が、複式簿記によって認識される仕訳時点の以前に、すでに、決算上の利益数値の骨組に重大な影響をおよぼすところの、目的適合的な取引事象として形成される過程を明らかにしたものである。
目次
第1章 新しい取引の形成と会計実務
第2章 ファクタリングの会計
第3章 現先取引の貸借対照表計上規定
第4章 現先取引における評価問題
第5章 商法年度決算書における現先取引
第6章 商法年度決算書における為替相場リスクと補償取引
第7章 外貨建取引の正規の簿記の諸原則
第8章 ドイツ商法会計における未履行取引