出版社内容情報
本書の特徴―師・友と共に切り開いた道―
本書では、ハンセン病・精神障害に生涯を捧げた大谷藤郎氏がこれまで出会った様々な師友のもつ思想の力とその魅力についてつづられている。しかし、氏が旧厚生省医務局長などの戦後厚生行政の中枢を担った存在であることから、師友との交流で得た思想の深まりが、単に氏の内的世界にとどまらず、わが国の保健医療福祉に大きな足跡を残したのは言うまでもない。本書は、戦後医療を担った者の歴史への証言であり、現代社会を問う一冊である。
本書の構成―師友と出会い、学びえたこと―
第一章 ハンセン病・国家権力と闘った わが師、わが友
第二章 社会医学の遥かな道―私が見た先駆者たちの足跡―
第三章 人間を見よ―こころを病むとは何か―
第四章 黙々生きる障害児・者こそ「世の光だ―重症心身障害者、筋ジストロフィー、難病―
第五章 漂流か、夢見ただけか―戦後日本の医学・医療の流れの中で―
第六章 わが友ハンセン病・戦中派四人組は叫ぶ
第七章 歩もうとした道―私の社会観・人生論―