内容説明
ひとりのスターの噂がスキャンダラスに語られる街。そこには、最先端の都市で生きる女たちの恋と野望が渦巻いていた…。テレビ局、広告代理店、出版社、化粧品会社勤務…新しい街で颯爽と生きる11人の本音と思惑がリアルに交錯する連作短編集。TVドラマ化もされた、林真理子の超話題作、待望の文庫化。
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
1954年山梨生まれ。コピーライターを経て作家活動を始め、82年『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーに。以降、86年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞、95年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、98年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
43
ずーっと昔、何もなかったあの場所が今はキラキラ輝き光の数だけ女の笑いや悲しみを抱えたような気がする。林さんの作品と分かっていて読み始めているのに、どうも展開が林さんぽくないような。でも、登場人物の女たちはやっぱり林ワールドの女たち。自分の選んだ道をガンガン進む。それが傍から見たら?であっても本人の気持ち優先みたいな。若い頃はこんな生き方をする女は苦手だった。でも、それは裏返しの感情で自分にないものを持っているからかもしれない。今だからそう感じるのかな。タイプの違う女を相手にする男にしては、チャラいなぁ。2012/08/13
zanta
16
304/11/1/2016 この狭い地域、私の以前の職場の地域に似ている。多分もう少し華やかな所だけれど、概ね同じ地域かと。だから何となく懐かしい思いがする。こんな人間関係の経験はないけど。一人の俳優を媒体に、様々な職業、環境の女の人が描かれている。深く抉るはないけれど、現代を切り取り多角的に描かれたとは言えるんじゃないかな。とても共感できる部分もある。この職場を離れてもうすぐ10年になってしまうけど、当時の同僚たちを思い出し、幸せにいてくれればと念じた。2016/11/01
アコ
15
汐留勤務だったので主人公たちの勤務先である『華やか!な業界における超大企業』といえば、あれでしょ?あれでしょ?とポンポン浮かびすぎて個人的にはとてもリアル!ってそんなの外から見ているイメージでしかないんだけどね(笑)とすぐに冷静に思うあたり、私とは縁がない世界。「そりゃ林真理子が書くOLたちだもん」と思いながらの読了。「この方はもうこれでいいかな」と言ってしまうと何様!?なんだけど、そう思う。そしてたまに読みたくなるんだなあ、不思議と。ただこの短篇集は女性たちが似すぎ、そして深沢は必要?という感想。2013/04/26
ロイヤルミルクティ
12
場所も会社も、あーあれだ!とわかるだけに、リアルでした。華やかだな〜。「幸運だけど幸せではない」。うん。それは別のおはなしだ。私が住むマイナーな地名が出てきたので、おぉっ!と驚きました。2013/06/22
カーミン
10
再読です。「セックス依存症」という非常に奇妙な病名が出てくるので、検索してみると、性依存症という名称で本当に存在することに驚きました。最先端の都市、行ってみたいです。2014/05/27