出版社内容情報
2004年に発売され、新聞、雑誌、テレビやネットで大きな話題となった『戦争のつくりかた』。戦争をしないと決めた国・日本が、戦争のできる国になっていく道筋を、やさしい言葉で描いた絵本でした。
あれから10年。あの小さな絵本は予言の書だったのでは、とささやかれ始めた話題作に、この間の新しい資料、自衛隊の派遣先地図、日本国憲法ができてからの関連年表を加え、イラストも新たに描き下ろした新装版が、ここに完成!
子どもから大人まですべての人に読んでほしい一冊です。
“よくよく考えれば、「平和」の反対語は「戦争」じゃなくて「ペテン」だとわかります。ぼくらがペテンにひっかかるところから、もう戦争は始まっています”アーサー・ビナード(詩人)帯文より。
内容説明
ネットや新聞で話題!10年前に今を予言していた平和の絵本。あれから、何が起こったのか!?この10年間で起きた事実をまとめた資料を補足した新装版。こどもから大人まですべての人に今よんでほしい絵本。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
68
命より国が大切?そんな日本にしたい?未来は我々が作れる。そのうち政府に都合の悪いことは言わない。監視社会で【非国民】を摘発?戦争に加担する【国際貢献】の意味。戦死者を軍神とする靖国神社。【戦争は戦争の顔をしていない】。「心のノート」にも記述がある愛国心。「あたらしい憲法のはなし」を思い出す内容。まだ間に合う!現政権は改憲を狙っている。しかし改憲には国民投票が必要で、我々は言論で訴えることもできる。もう遅い?そんなことはない。安西先生も言っている。【あきらめたら、そこで試合終了だよ】2019/10/19
ちえ
52
日本はどこに向かっているのか?日本にいる外国の人たちも読めるよう英訳付き。英語の題名は「What Happens Before War? 」関連法案集、年表、読み解くための地図が付いている。裏表紙の自衛隊の海外派遣地域の地図に、駐屯地がある町に住む私は、どれだけの家族が不安な思いでいるだろうかと思う。最近読んだ高遠菜穂子さんの本でも触れていたが、家族はきっとその気持ちは出せないでいるだろう…。この本はリボンプロジェクトのウェブから読むこともできます→ https://sentsuku.jimdo.com/2019/10/19
シュシュ
38
10年前に作られた絵本に、2014年9月に関連法律を加えて出版された。関連法律が詳しく載っていて、これを読むと、今回採決された安保法案なんかなくても国を守れる感じがした。「国のしくみやきまりをすこしずつ変えていけば、戦争をしないと決めた国も、戦争できる国になります」「わたしたちの国を守るだけだった自衛隊が、武器を持ってよその国にでかけるようになります。世界の平和を守るため、戦争で困っている人びとを助けるため、と言って。せめられそうだと思ったら、先にこっちからせめる、とも言うようになります」2015/10/03
たまきら
29
2014年に様々なデータを加えて再出版されたものです。特に巻末の年表に、この本を出版した人たちの危惧しているものの姿が浮かび上がってくるところが怖い。生活のために必死で活動している人々が無関心になっている間に、黄金の仮面をつけた人々が私たちの生活を根本から変える何かをゆっくりと仮面の裏で作っているのです。2020/04/07
ちえ
22
初版本が出たのは10年以上前なのに、今の状態を言い当てている。危惧されていたことが現実になっているのが悲しい。巻末資料が非常に充実していてよかった。2016/12/16