内容説明
震災での日本人の団結力は、神道の文化に根ざしているかもしれない。「理屈より気持ちが大切。人にやさしく、明るい」神道の本質を理解しよう。
目次
1 神道の特徴(所属意識が希薄;創始者がいない ほか)
2 神道の基本概念(言挙げしない;穢れを嫌う ほか)
3 神社という不思議空間(神社の成り立ち;鳥居は神社のシンボル ほか)
4 神道の歴史(原始神道の時代;農耕儀礼との関係 ほか)
著者等紹介
井上順孝[イノウエノブタカ]
1948年鹿児島県生まれ。東京大学文学部を卒業、同大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学助手、国学院大学講師などを務めるかたわら、近代の宗教運動の比較研究などに携わり、博士号を取得。専門は宗教社会学。現在は国学院大学神道文化学部教授ならびに同大学日本文化研究所所長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ybhkr
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読んでいてふいに、母の兄が霊璽簿に載っていたのを調べたかったんだ、ずっと前から!と思い出し、検索しながら呼んだので45分では終わらなかった。14歳からの、ということですが、世間一般の14歳ってこれ読んで45分で理解できるの?すごいな!わたし、ところどころ検索しながら読んでしまったよ…。眷属とか遷都とかディティールについては専門書を読んだり、新新宗教についても調べたりしたけど、根本ではよくわかってないことが沢山あった。ヲタクだから神話は嗜んでいるけども、後半なかなか勉強になった。七草粥、海開きは神道の儀式。2016/11/18
oDaDa
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日本人が日本人たるために、神道を抜きにしては語れない。神道こそ日本人の宗教であると声高に言いたい。なんでもかんでも受容し、新たなものに吸収してしまう日本人の特性は、神道の寛容さから通じているのではないだろうか。それにしても、日本人は自国の宗教事情を知らなすぎる。それはある種、何事も強制しない神道の特性でもあるのだろうが。例えば、「勤労感謝の日」という休日は、神道の例祭である新嘗祭(収穫の感謝をする祭)が起源であることを、日本人のどれだけが知っているのだろうか。それを勤労感謝の日にしてしまうあたり、やはり日2013/07/08
あり
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宗教に関して無学な自分にとって、とっかかりとしてとても良かったと思います。深すぎず、それでいて日常の些細な疑問が解けたり「もっと知りたい!」と思える本ではないかと。もう少し勉強したいと思います。2012/10/18
akiu
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色々なエピソードがありつつ、簡潔にまとまっていてさっくり読めました。歴史の部分だけはちょっと難しく、45分では読み終わりませんでしたが、とっかかりとしては良かったと思います。2012/04/08
おはぎ
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宗教の存在意義について考えたとき、人間の力ではどうしようもない災害や飢饉、親族の死などが起こった時に精神的に頼る存在が宗教だと考えてきた。神道の役割は主として祭りにあり、地域の連帯に大きく貢献しているという話で、個人的に衝撃を受けた。読んで連想したのがあるアメリカ人の話で、アメリカ人の宗教離れや路上のドラッグ中毒者が増えてきていて政治家が何も対応してないことがわかるという主張。ドラッグ使用の多くが社会的孤立が理由だが、日本の核家族化、都会への流入、貧困拡大、コロナ以降の犯罪の増加が彼の主張と同じ構造