内容説明
日本がバブル景気に浮かれていた1988年、大学を卒業したばかりの著者は1台のカメラと3000ドルだけを持って、NYへと渡った。マフィアのボス、心優しき友人、いくつかの恋、旅…たくさんの出会いと別れを繰り返しながら、写真家として一歩一歩階段を登っていく、その傍らには、いつも愛犬ウイスキーがいた。彼に頼ることで著者はいつも前に進むことができた。ありがとうウイスキー。さよならウイスキー。
目次
ニューヨーク
最初の1週間
地下室と合格
Withers Street
ブラックマンデイ
グリーンカード
リカコ
アニマルシェルター
Whiskyと名付けよう
片目〔ほか〕
著者等紹介
宮本敬文[ミヤモトケイブン]
写真家。大学卒業後、NYへと渡る。ニューヨーク・スクール・オブ・ビジュアルアーツ大学院卒業後、NYにて活動開始。雑誌やTV‐CF、CDジャケット、広告写真などでも注目される写真家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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慧の本箱
4
本書も友に借りて手にした作品。子どものころ我が家に居た秋田犬、シェパードとの別れ、そして15年ばかり前の二匹の柴犬との別れ。その時々の痛みが本書を通して蘇り、彼ら犬たちが見せる信頼と無垢な愛情と抱きしめた時のあったかく力強い存在全てが懐かしく思い出されました。著者宮本氏が数々の作品を手掛けて、これから益々の活躍のはずが突然愛犬ウイスキーのもとに旅立たれたとのことで、驚きました。合掌2018/04/05
いぬすけ
1
図書館の犬コーナーにあったので手に取ったのだけど、犬本というよりは作者のアメリカ渡航記〜人生成長記っぽかった。犬本としてはがっかりだし、エッセイ本としては内面の吐露が少なくて(まあこれは作者が写真家ってこともあるんだろうけど)どっちにしろ物足りない。あ、NYの犬事情はよくわかった。2013/06/29
こま
0
犬がメインなのかと思ったら、作者の人生がメインだった。NYに単身乗り込んで、未来の夢も何も分からない時代から、そこそこ売れ出して、恋に破れたり、新しい恋に出会ったりして、911に衝撃を受け、結婚して子供をもうけて、NYのスタジオを引き払って、日本を軸に仕事をしだす主人公の人生に犬が寄り添ってた。犬、幸せそうでもあるし、そうでもなさそうでもある。2013/01/25
Chirooo
0
自分自身がどこか守りに入ってるかなと思ってた時に出会った本。立ち止まらずに、まだまだ頑張れるって思える元気をもらえました。ウイスキーのひたむきさに、心がひりひりします。2012/01/20