内容説明
平安朝文学、漢文学、仏典が交叉し生み出す、複雑な光の饗宴。三稜の玻璃(プリズム)を透過した白色光は、七色の彩となって現れる。古のことばも、三稜の玻璃を通して、これまでとは異なる始原の相貌をもって輝き出すのではないか。業平、貴之、友則、伊勢の和歌や、『伊勢物語』、『源氏物語』を中心とした平安朝文学と漢詩文、仏典という三面のジャンルが交叉し、交響し合う論文集。
目次
第1章 身と心の歌と仏典―『古今集』・『紫式部集』
第2章 『白氏文集』・『古今集』・『伊勢物語』と仏典―浄土思想と『涅槃経』と
第3章 『古今集』・『伊勢物語』と漢詩文
第4章 『源氏物語』と漢詩文
第5章 平安朝文学と中国俗文学
第6章 和漢朗詠集の配列をめぐる問題
第7章 語誌二題
著者等紹介
中野方子[ナカノマサコ]
お茶の水女子大学文教育学部卒業、同大学院(修士課程)修了。東北大学文学部大学院研究生を経て立正大学大学院(博士課程)修了、博士(文学)。専門は和漢比較文学(仏教を含む)、平安朝文学。現職は法政大学・立正大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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