内容説明
外国人の日本文学への関心・研究は年ごとに高まりを見せている。川端康成の「古都」はヨーロッパのほとんどの国で訳され、万葉集や源氏物語などの古典文学も多くの国で翻訳・愛読されている。彼らが心血を注いで著した翻訳や研究を正当に評価しようとする著者の労作。後半は欧米における日本文学研究の資料と環境の見聞報告。
目次
欧米の日本文学研究管見
海外の日本文学研究
海外の日本研究と日本文学研究
欧米における日本中世文学の研究と紹介
欧米における日記文学の紹介と研究
欧米における古典和歌の受容と研究
レクラム文庫の『新古今和歌集』
和歌の翻訳―「源氏物語」の場合
露訳「源氏物語」二題
海外の日本文学資料
欧米かけある記
秋のイタリア・ドイツ―ヨーロッパ日本研究協会第二回大会に参加して
ソ連・東欧の最近の日本文学研究―第六回国際日本文学研究集会での見聞を主として
ハンガリーの日本研究―客員半年の管見
ボストン美術館の古筆・古書瞥見
国文学者の米欧回覧記
(書評)アルマンド・マルティンス・ジャネイラ著『日本文学と西洋文学』
池田重氏を悼む
チェーホフの観た『ゲイシャ』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山がち
0
この現代という時代において20年も昔の著書であることや、筆者の見聞という要素が強いことなどから信じきることができるわけではないのだが、それでもここにあったような厳しい状況がある程度のことっていたというのは事実であろう。しかし、思った以上に様々な作品が翻訳されているのは喜ばしいことであった。翻訳が博士論文としての一面を持っているために、新しい作品を翻訳することが求められるというのがプラスに働いているのだろう。もちろん、組織的かつ体系的な翻訳がなされていないという問題も一方で見られているような気がするのだが。2013/11/30
-
- 和書
- ママがやった