内容説明
『知られざる源氏物語』で幅広い視野からその魅力を説き、源氏物語作者複数説の嚆矢たる『源氏物語とその作者たち』へと進化させた成立論に加え、「朝顔の宮追従に発して」「玉鬘十帖の論」「六条院の女性たち」「折口信夫の山田孝雄観」を合流させ、著者畢生の仕事を一冊に凝縮。
目次
1 源氏物語とその作者たち(作者としての紫式部;物語の不思議な構成;巻々成立への関心 ほか)
2 論文三編(朝顔の宮追従に発して;玉鬘十帖の論;六条院の女性たち)
3 知られざる源氏物語(不幸な大作、源氏物語;源氏物語は何を書いた物語か;物語の理想としての「いろごのみ」 ほか)
付 折口信夫の山田孝雄観
著者等紹介
西村亨[ニシムラトオル]
東京に生まれる。1943年慶應義塾大学文学部予科入学、1945年4月学制短縮により文学部国文科に進学、同月応召、9月復員。1946年1月、疎開先の秋田から上京。同年4月学業に復帰、1948年慶應義塾大学文学部卒業、慶應義塾中等部教諭となる。1962年、雑誌『芸能』に「いろごのみ事典」の連載を始める。1970年文学部に移籍、1974年教授となる。1980年文学博士の学位を取得。同年、後輩・学生たちと奄美・沖縄の祭祀研究のグループ(水の会)を作り、以後五年にわたって同地域の共同調査を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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