内容説明
源氏物語と紫式部の研究において、清水好子氏(1921~2004年)の功績は大きい。源氏物語のみならず、女性学や歴史・文化に関わる幅広い活動と著作がある。今回はその中から、現在では入手困難になってしまった選りすぐりの学術論文にテーマを絞り三巻にまとめ、源氏物語関係の論文を年代順にして第一巻と第二巻に収めた。
目次
物語の文体
源氏物語の作風1
源氏物語の俗物性について
薫創造
源氏物語絵画化の一方法―『源氏物語絵詞』紹介
絵合の巻の考察―付、河海抄の意義
源氏物語の女性―后たち
源氏物語執筆の意義―日本文学史の一章として
作中人物論
源氏物語の文体1―時間の処理について
文体
源氏物語の文体2―その遠近法
源氏物語の作風2―その場面描写について
源氏物語の作風3―遠景の薫
源氏物語の人間と自然―夕映えの人
音読論・文体論
物語文学―歌による理解
源氏物語の主題と方法―若菜上・下巻について
源氏物語における準拠