内容説明
本書では、『源氏物語』における“空間表現”の分析・検討を通して、〈物語空間〉を総体的に解明した。
目次
『源氏物語』の物語空間を解読するために
1 作中人物の移動と空間表現(若紫巻の北山考―若紫獲得への道筋と空間表現;海づらと山里―須磨の空間表現とその機能;異郷と境界と物語空間―須磨の暴風雨の場合の分析から;明石君と桂の院―重層的な物語空間の解読をめざして;玉鬘物語における九条と椿市―〈市〉をめぐる説話との関わりから)
2 建築内部の空間表現と物語世界(夕霧巻の小野の山荘―その空間読解;紅梅巻の空間配置―紅梅大納言の家族空間と色好みの場;紅梅巻の贈答歌考―登場人物の居所との関わりから;総角における隔ての空間表現―大君と薫の関係を照射するものとして)
3 住まいの文化と物語の空間表現(『源氏物語』における障屏具―可変的な物語空間を作り出す装置として;『源氏物語』における戸締まり具―空間表現への視座から)
著者等紹介
金秀美[キンスーミ]
1993年高麗大学日語日本学科卒業。1996年高麗大学大学院在学中、交換留学生として渡日。2000年早稲田大学文学研究科修士課程修了。2007年同大学院博士課程修了。2007年2月博士(文学)学位取得。2006年9月から高麗大学・韓国デジタル大学の非常勤講師。現在、高麗大学日本研究センター研究教授として在職中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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