感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐月
1
紫式部学会編の論文集。源氏物語ブームに背中を押されて読んだ。タイトルの通り、源氏物語がどのように各時代で受容されてきたのかをまとめた論文が集められている。源氏絵の研究は男女の絵描きの傾向にも言及していて面白かったし、近代の源氏物語受容について詳しく知らなかった私は与謝野源氏と谷崎源氏の話も楽しく読めた。また、古典を研究するにあたって避けては通れない宣長の論文、和歌研究をする人間は知っておきたい江戸詩歌への源氏の影響も勉強になった。全体的に学ぶところが多く、読めて良かった内容だった。2024/02/23