内容説明
本書では、キリシタン資料をこれに終始するのでなく、中世国語全体を視野に入れて、その中に位置づけその変遷の中でキリシタン資料に見られる諸事象を把えている。具体的な文字や語法等を取り上げて、それが用いられた文献の用例を網羅して拾い出し、数量的にも処理して、手堅く現象の解明に迫ることにより中世国語の当該事象の実態を浮び上らせている。
目次
第1章 平仮名表記の規範
第2章 表記に反映した筆記者の特性
第3章 『平家物語』の接続詞とその継承
第4章 推量表現の変遷
第5章 助詞と文章表現
第6章 キリシタン資料における漢語
第7章 文献の性質と言語事象