内容説明
野生味あふれ自分の世界を自由に生きる猫。神さまからの使者?九つの命を持ち九回生まれ変わる?悪魔の使い、魔女が猫に変身して現れる?猫とねずみの知恵くらべどちらが勝った?知性と高い自尊心で人間を翻弄する不思議で神秘的な猫の魅力がつまった本邦初訳の伝説・昔話を紹介。
目次
1章 最初の猫―由来の話
2章 あの猫は私だった―魔女と猫
3章 若者と虎の精―こわい虎と猫
4章 ソロモン王の魔法の指輪―人を助ける虎と猫
5章 ロンドン万歳―魔的な猫
6章 ネズミの喜び―動物たちのつきあい
7章 腹ぺコならなんでもおいしい―猫さまざま
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともとも
9
猫好き、民話好きということで、思わず手に取ってしまいました。 幸せをもたらす存在でもあり、魔女の化身、手先で人々の害をなす存在 などなど、話によって良くも悪くも描かれている猫。 嬉しくもアリ、悲しくもある複雑な心境で読んでいたのですが、 現に存在するだけで、幸せを感じているのも確かで、やっぱり 猫の存在や猫の話って凄く良いなぁ~と思ってしまいました。 猫や民話の魅力にのめり込める1冊で本当に良かったです。2014/11/07
宵子
2
世界の猫にまつわる民話を集めたもの。ロシアのウドムルトの話があったのには、驚いた。ただし、一つ一つの話は短い。2016/11/30
つん
1
世界の猫たちに関する民話集。人とともに生きてきた身近な生き物で、ネズミから穀物を守ってくれる猫。反対に、ミステリアスな雰囲気を持つのも猫の一面と言える。人を助けてくれたり、逆に人をだましたりと、猫の魅力が話の中にぎゅっと詰められていました。2017/02/25
戦狐
1
猫の他にも虎やピューマ、豹などの民話も収録されており、特にイギリスやアイルランドの猫と魔女、妖精を関連付ける話は興味深かった2015/10/22
小鳥遊小鳥
1
人間と長く共生しているけれども、つれなくて気分屋で、人の言うことは聞いたり聞かなかったりする、狩りをする夜行性の獣でもある猫の姿が、各文化圏なりの捉え方で民話の中にとてもよく表現されていると感じました。朝鮮半島に虎にまつわる民話が多いのに、今の朝鮮半島には虎はいない(絶滅してしまった)というのは、ちょっと悲しいですね。2015/07/27