感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
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【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の二・洋編〉 99年(平成11年)の税抜2300円の単行本初版。コメ欄に抜粋で書いたように世界(地図付き)の表題関連の話を集めてある。索引と出典もあり、ほぼ総説となる。魔女や悪魔や魔力は日本人には馴染みが薄く、読むだけでは怖い話は無い(当事者にはなりたくない)。以下覚書/古代ギリシャ女性のモロチチの船首像が超魅力的なのは心底首肯できる/死者のために流す涙は死者の安寧を妨げる…そうなのか/幽霊には体重が無いので持てば判る(女性幽霊を持ち上げる機会は少ないけど)。★★★★☆☆2023/08/02
タチバナ
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好みのジャンルの中の1冊で、図書館で手にとりました。……ら、編者のお一人が、学生時代お世話になった方でビックリ。当時出版されたのを知っていたなら、一も二もなく購入したのに! /中身は、編者の方々が直に聞いた話も多く、一つ一つは短くとも臨場感に溢れています。口語体だからか、結構ドギツイ単語がそのままだったりして、ハッとすることもしばしば。2017/02/04
未完AAA
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偶によく解らない話もあるけど、不思議な話がいっぱい読めて面白い。明らかにマイナーなのがまた良い。知ってたのは戻って来る銀貨の話ぐらい。どこで読んだのだろう…。他のシリーズも読んでみたい。2011/10/30
鳩羽
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世界各国の魔女や幽霊が出てくる不思議な話を集めた本。幽霊話は中国のもたくさん載ってたりする。魔女は国によって性格が違うかと思えば、空を飛ぶ動物に姿を変えるなど、似てるところも結構ある。昔話なので、魔女をやっつけるか、魔女にやっつけられるかの二択という感じ。魔女裁判が激化する前?だからか、どこか平和な気がする。2010/05/17
Utsugi Yuan
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話の傾向が国や地域ごとに異なっていて面白い。ドイツでは邪悪な魔女を厳しく処刑して終わるが、イタリア・トスカーナでは魔女を許したり、仲間に加わったりする。話の伝えられた時代が魔女狩りの時代だったか、それ以前だったかの影響もあるだろうが、それにしてもイタリア民話の異端者への寛容さ、規範よりも個人の関係を重視する姿勢には驚く。アジアの民話にも国民性が感じられる。中国の「金の豚」の現金なオチには笑ったが、生きるためには皆リアリストにならなければいけなかったのだろう。アイヌの話も独特な雰囲気でもっと知りたくなった。2019/09/28