内容説明
中近世に流行した説経・古浄瑠璃。文献による研究の枠をこえ、芸能・民俗・歴史学・美術史学の方法とフィールド調査によりその成立と展開をときあかす。語り物と隣接諸学の関係をいとぐちに研究のあらたな視点と可能性をみいだす。
目次
第1部 語り物の宗教基盤(『阿弥陀胸割』と談義・唱導;『大橋の中将』と日蓮宗教学;異本『常盤問答』考)
第2部 語り物の絵画的展開(絵画化された説経・古浄瑠璃作品;『さんせう太夫』と『しゆつせ物語』;岩佐又兵衛風古浄瑠璃絵巻群と道行 ほか)
第3部 語り物と地域伝承(異本『堀江物語』の成立背景―塩谷氏との関わりをめぐって;長生院小栗堂における縁起制作;『小栗判官』の絵解きをめぐって―俣野の信仰と伝承から)
資料篇
著者等紹介
粂汐里[クメシオリ]
神奈川県藤沢市生まれ。立教大学大学院文学研究科日本文学専攻博士後期課程単位取得満期退学。2016年に総合研究大学院大学文化科学研究科日本文学研究専攻博士課程にて博士号(文学)取得。現在、人間文化研究機構人間文化研究創発センター研究員/国文学研究資料館特任助教。室町時代から江戸時代前期にかけての説話、物語草子、語り物芸能を主な研究テーマとする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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