内容説明
絵巻の謎はとけるのかとけないのか。躍動感あふれる妖怪たちの大行進を描く百鬼夜行絵巻。舞楽法会、説話、妖怪に付随する道具、仏教や経典の世界の絵画化、破戒とのかかわり、神事との関係などから、行列が意味するものは何か…隠された謎解きに挑む。
目次
序 『百鬼夜行絵巻』へ試み
1 『百鬼夜行絵巻』に描かれた仏教的要素(真珠庵本『百鬼夜行絵巻』―行列の全貌を俯瞰する;『天狗草紙』との関連性―妖怪退散をめぐって;『百鬼夜行絵巻』の道具から宗派を読む;破戒の経典から几帳と唐櫃の場面を読む)
2 『百鬼夜行絵巻』に見る僧の世界(黒衣の妖怪と赤い妖怪にみる破戒;鍋と釜―愛欲の表象;妖怪になった小町と和泉式部)
補論 百鬼夜行絵巻跋文における儒学的受容―歴博本と岩瀬文庫本の場合
著者等紹介
名倉ミサ子[ナグラミサコ]
1947年愛知県蒲郡市生まれ。2020年博士(日本文化)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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