出版社内容情報
教科書教材として頻繁に取り入れられてきた昔話。日本の教育は「教科書」に何を求めたのか。道徳や思想、意識モデルが明らかになる。国民や国家をつくるためのシステムとして作られた教科書。教材として頻繁に取り入れられてきた昔話。日本の教育は「教科書」に何を求めたのか。道徳や思想、意識モデルが明らかになる。
巻頭言 教科書と昔話の気になる関係(高田桂子)
第一部 昔話・教科書の歴史と現代
記念講演 「現代語り」の可能性─女性の視点から─(野村敬子)
基調講演 海を渡った日本の昔話─植民地と移民地の教科書─(石井正己)
シンポジウム アジアの教科書に見る昔話
日本の教科書と昔話─伝統的な言語文化としての神話教材の課題と展望─(大澤千恵子)/ 中国の教科書と昔話(馬場英子)/韓国の教科書と昔話(金廣植)
第二部 昔話・教科書・伝統教育
エッセイ
インドのヒンディー語教科書に載っている昔話(坂田貞二)/教科書とアイヌ像─アイヌ民族と教科書の問題の現在─(小川正人)/伝統を伝える博物館(君塚仁彦)
論考
比較研究から見る韓国教科書の昔話(崔仁鶴)/ドイツの学校における『グリム童話』(虎頭惠美子)/ロシアの昔話と教科書(須佐多恵)/フランスの教育と昔話(荻野文隆・荻野Isabelle)/アメリカの伝統教育(細川太輔)/外国人の子どもたちの言語・文化の継承─家庭・学校・地域の母語・母文化保持・継承活動から─(齋藤ひろみ・人見泰弘)
第三部 教科書の昔話(戦前・戦中)事典
一寸法師(中村 勝)/浦島太郎(青木俊明)/かちかち山(多比羅拓)/金太郎(多比羅拓)/金の斧(青木俊明)/瘤取り爺(中村 勝)/猿蟹合戦(安松拓真)/猿の生き肝(安松拓真)/地獄巡り(石井正己)/舌切り雀(青木俊明)/鼠の嫁入り(中村 勝)/花咲か爺(多比羅拓)/桃太郎(安松拓真)
石井正己[イシイマサミ]
著・文・その他
内容説明
国民や国家を作るためのシステムとして作られた教科書、教材として頻繁に取り入れられてきた昔話。日本の教育は「教科書」に何を求めたのか。道徳や思想、意識モデルが明らかになる。アメリカ・中国・韓国・ロシア・フランス・ドイツetc.外国の教科書事情から教育や人間形成のちがいを比較。そこから浮かびあがる日本の伝統教育の特色とは何か!
目次
第1部 昔話・教科書の歴史と現代(記念講演 「現代語り」の可能性―女性の視点から;基調講演 海を渡った日本の昔話―植民地と移民地の教科書;シンポジウム アジアの教科書に見る昔話)
第2部 昔話・教科書・伝統教育(エッセイ インドのヒンディー語教科書に載っている昔話;エッセイ 教科書とアイヌ像―アイヌ民族と教科書の問題の現在;エッセイ 伝統を伝える博物館 ほか)
第3部 教科書の昔話(戦前・戦中)事典(一寸法師;浦島太郎;かちかち山 ほか)
著者等紹介
石井正己[イシイマサミ]
1958年東京生まれ。東京学芸大学教授、一橋大学大学院連携教授、柳田國男・松岡家記念館顧問、韓国比較民俗学会顧問。日本文学・民俗学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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