目次
第1章 戦争が終わって
第2章 都市の表情
第3章 繁華街の情景
第4章 祭りやイベント
第5章 社会と暮らし
第6章 交通
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
8
昭和20年代から40年代初頭の、主に名古屋市中心部の日常の様子を撮影した写真を集めたもの。今は無きメイタイこと名古屋タイムズで掲載された「懐かしの写真」である。私の生まれるずっと前のことだが、名古屋高速や高層ビルがまだなく広々とした道路(その地形は変わらず)、何より栄では丸栄の建物が懐かしい。現在、丸栄は全て解体されデパ地下も埋められたものと思われるが、日本の百貨店で唯一日本建築学会賞を受賞し私の幼少時最も馴染みのあった百貨店の変わらぬビルには閉店から2年になる今年、年月の経過を感じたものだった。2020/03/11
きゅー
8
夕刊紙「名古屋タイムズ」の報道写真で構成された一冊。 終戦間もない瓦礫の街から、少しずつ賑わいを取り戻していく名古屋の町並みがモノクロ写真で何十枚も収録されている。今池バス停で母親と待っている男の子の表情は、写真に撮られたことで60年前の姿を今に残している。これが写真のもつ偉大な力なのだろう。伊勢湾台風で被災した少年少女たちを写した写真も、彼らの表情の一つ一つをじっと見つめてしまう力がある。修学旅行専用列車「こまどり」なんてあったんだ。人々の喜怒哀楽、街の復興と発展、様々なものが詰まった写真集。2019/10/21
チョビ
3
少し前に休刊になった戦後発刊された「名古屋タイムズ」が見つめた昭和40年代までの名古屋。基本が焼け野が原から復興していくというありがちな世界観だが、大衆紙とは思えないほど格調高い写真は、とても良い。戦後すぐの街並みは住民でない限りぱっと場所が思いつかないのでほぼ流しになるが、ナゴヤ球場の火事の様子など迫力のある写真がたまにあって面白い。2016/06/04