出版社内容情報
色とりどりに、咲き乱れる恋模様! 十二単に包まれていたのは、現代と変わらない恋する心。姫君たちがいま、生き生きと語り始める!姫君たちの、色とりどりに咲き乱れる恋模様!
◆美貌も優しさも兼ね備えた「男を許せる女」――紫の上
◆清楚なのにセクシー、ギャップある「小悪魔」――夕顔
◆年下の男に、大人のキスを教えた「愛の女教師」――六条御息所
◆奔放な恋に自ら飛び込んだ「肉食女子」――朧月夜
◆セックス抜きで大切にされ続けた「母親のような女」――花散里
◆子猫のように可憐、けれど幼すぎる「ロリータ」――女三宮
◆男に対してかたくなすぎた「おひとりさま」――大君……
まぶしい恋のときめき、会えたときの嬉しさ、
心が隔たっているときの葛藤、一人で漏らすため息、
胸を裂かれるような別れの悲しみ……。
十二単に包まれていたのは、現代とまったく変わらない、
“恋に喜び、恋に悩む心”でした。
今までで一番セキララな、『源氏物語』解釈!
堀江 宏樹[ホリエ ヒロキ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ず〜みん
4
とてもライトな源氏物語の女君紹介。桐壼更衣の見方は私見なのかな。「同志である」という読み方は初めて知った。夕顔を「娼婦」と訳さず、「現代女優にもありがちな見た目清楚系中身肉食」と読んでいるのに好感。2018/07/07
ひろんこ
3
愛って深いな…どんな形でも想いでも愛せば愛だし…紫の上みたいに、おおらかに受け止めるのも愛…でも1つ言えるのは一夫多妻制なんて絶対無理。超意地悪を他の人にしてしまいそう笑。私には向かないんだろうな…やっぱり藤壺の話は印象に残ったな…ちょっぴり素敵な本でした。2022/02/06
moyu
3
乙女のシリーズの著者による源氏物語本。キャラクターから読み解いていくと楽しい。現代の女性たちと変わらない部分があって、親近感がわいてくる。藤壺との最初の契りや六条御息所とのなれそめが描かれ失われてしまったとも言われている「輝く日の宮」の巻。定家本以前にはあったのだろうかとか、存在していたのなら何故失われたのかとか想像するのもいい。2019/10/31
松子
2
源氏物語の女君について書いた本ってたくさんありますが、桐壺更衣はか弱い女性ってのが多いし、私もそんな風に思ってましたが、運命を切り開いた女 と、実は闘った女というのが新鮮で、確かにそうかも・・・って思えました。2018/07/19
funnattu
2
面白かった。源氏物語に登場するそれぞれのヒロインたちの物語。切り口が面白いから、単なる解説書ではなくなんだかテレビ番組を観ているみたいに画が想像でき、スッと入ってきた。現代の女性の私から観ても1000年前の女性たちの生き様に共感したり驚嘆したり。不条理な時代にいろいろ苦悩しながら強く生きる女性たちからたくさん学べた。こういう系統の本もっと読みたい。2018/05/25