内容説明
ものごとの本質を世界一前向きにとらえた哲学者、ニーチェの魂の叫び!人生の不安は、何をしても消えることはない。それなのに、自分を抑え、我慢しているのはなぜか?「やりたいことをやらない人生」ほど、危険なものはないということに、なぜ気づかないのか―?ニーチェのホットで明快な哲学が、主人公ツァラトゥストラの口を借りて、今、ここに語られる―。
目次
巻頭エッセイ 私とニーチェ(白取春彦)
超訳 ツァラトゥストラかく語りき(ツァラトゥストラ、山を下りる;あなたは気づいていないのか―「神は死んだ!」;「超人間」とは?;ラクダ→ライオン→幼い子供へ「精神の三段階の変化」;あなたの孤独の中に、逃れなさい! ほか)
著者等紹介
ニーチェ,フリードリヒ[ニーチェ,フリードリヒ][Nietzsche,Friedrich Wilhelm]
1844年生まれ。ドイツの哲学者。24歳でスイス・バーゼル大学の古典文献学の教授となる。1879年に大学を辞し、執筆活動を続けるが、1889年に精神に異常をきたす。1990年、肺炎のため没した
山崎雄介[ヤマザキユウスケ]
1977年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学大学院ドイツ文学博士課程を経て、ドイツ文学のフリーのライターとして活躍。早稲田大学高等学院、駒沢大学など、複数の高等学校、大学などでドイツ語の指導も行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chie
11
「人間とは不平等なのです。それが正義です。」という言葉に、不平等を嘆いてばかりの自分に気づいた。既成の宗教観をことごとく覆していくツァラトゥストラの言葉は辛辣ながらも、生きる勇気を奮い立たせてももらえた。 この原作の時代背景とか当初の評価ってどうだったのだろう。何はともあれツァラトゥストラの言葉は今日も生きている。彼が死んだと言った神とともに…?2017/01/08
かつどん
2
私の考えとしては、サルからヒトに進化したように、ヒトもまた何者かに進化していく。もしその何者かをこの本の「超人間」と解釈した時に、物事への考え方の幅を広げさせてくれる本として納得します。物語に終わりはなさそう。 人が本来持っているものを、誰かの解釈や都合の良いルールで見失なわない為のヒントになる。自身の答えで良いのだと思います。ヒトという形をルールとして捉えた時に、サルというルールを破ったからこそヒトは生まれたのだと思います。次の何者かへの橋渡しが目的と私は考えてるので、一部はすんなりと入ってきました。2015/07/15
tom
1
「ツァラトゥストラはかく語りき」とはよく聞く言葉ではあるが、うーむ。一読したものの、あまりに哲学的というか古典的というか、残念ながら現代の自分に教訓として活かせる点は見つけられなかった。2019/03/14
taro335
1
かなり読みやすい『ツァラトゥストラ』です。他の訳で読んでいてる途中に、こちらの超訳も買ったのですが、やはりこちらが先に読了。古典の超訳ものはオリジナルのエッセンスがまったくなくなっているものも多いですが、これは成功しているように思う。充分楽しめる内容。ただ、タイトルで損をしている。2011/07/25
とこ
0
脈絡がなくて分からなかったとこが多かったけど、ツァラトゥストラに興味を持たせてくれた本。これは違う訳で再読したい。ニーチェはキリスト教を全面に否定しているんではなくて、「もう」とか「今更」って感じに思ってるんじゃないかなあ。隣人愛の否定とか、大胆とは恐怖を乗り越えることである、っていう考え方は、とても好きです。2012/05/04
-
- 洋書
- Derby Works