内容説明
面白いほど人のこころがわかる8講義。
目次
第1講 本能と本能でないもの―人間のこころはどこまで読める?
第2講 「自分」を探す旅―私の中の「知らない私」
第3講 「こころ」の中身とは?―知られたくない「これがホンネです」
第4講 ドリーム・セラピー―その時、「夢」は何を伝えている?
第5講 精神分析家の「聞く技術」―こころが出す「不思議なサイン」
第6講 あなたと「その人」の関係―「欲望」と「コンプレックス」の正体が見える
第7講 「こころ」の習性―「自我」がコントロールできる事、できない事
第8講 感情の「転移」―これが精神分析家のやり方なのです!
著者等紹介
鈴木晶[スズキショウ]
1952年、東京生まれ。精神分析研究家。日本精神分析学会会員。法政大学国際文化学部教授。専門はとくに精神分析批評であるが、範囲は広く英仏露を中心とした比較文学、文学批評、批評理論と多岐にわたり、グリム童話なども研究領域である。大学で精神分析学を教えるも、精神分析医やレイアナリスト(非医師分析家)ではなく、精神分析を独自の視点で研究している。音楽や舞踏などにも深い造詣があり、堅苦しく専門家にしか理解できないような表現を嫌い、洒脱な人柄がにじみ出る講義・著書・講演などは幅広い世代から高い支持を得ている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
これっと
4
人間は本能が壊れた生き物であり、それを補うべくこころが存在する。そのこころには無意識があり、それこそが人間の行動・精神に大きな影響を与えている... 無意識の持つ所機能、抑圧・否認・投影・同一化・取り消し・反動形成がまとめられ、入門の入門なのかもしれないですが体系的に学べて有難い本でした。 フロイトが現代で講義するってスタイルなんですが、彼がちょっとウザいのはわざと?それとも20年前のおじさん像?笑 フロイトはユダヤ人で元々皮肉っぽくて、イギリス行って拍車が掛かったと聞きましたけど、それを意識してる?😂2024/01/22
白義
4
タイトル通り、分かりやすさ重視なら一番いいフロイト入門。というか、いたこニーチェじゃないがフロイト本人が蘇って講義してる設定。著者、鈴木晶の精神分析理解度は高くて、本能が壊れた動物としての人間から自我、超自我、エスまで基礎概念はほぼOK。位置付け的には入門のさらに入門って感じの本だ2011/11/06
スピカ
3
精神分析の本を読めば少しだけでも自分の事がわかるかなって思って読んでみましたが、かえってわからなくなりました。ほとんどが他人の言動や行動に影響されてるなら、完璧な自我というものは存在しないのではないだろうか。精神分析じたいの内容はおもしろかったので、もっと専門的な内容の本に挑戦したいです。2014/05/17
まぁにぃ
3
心理学の勉強をしようと、まずは簡単な本をチョイス。 フロイトを先生にして授業的なストーリーで展開している。 まぁ、本格的な本の前に慣らし運転程度の本かな。2014/04/17
Hatann
2
フロイトが打ち出した精神分析の大まかな方向性が理解できる。方向性についての理解をしっかりとキャリブレートしていくためにはもっと詳しい本を読んで堪能することになるのだろう。人間は本能が壊れることによって文明と自我とを生み出した。文明と自我が壊れて暴走しがちな本能をコントロールする。自我は意識の領域にあり、本能は無意識の領域にある。西洋合理主義はデカルトなどに象徴される自我意識に焦点を当てて発展してきたが、水面下に広がる膨大な無意識の領域の発見は歴史的な事件だったといえるのかな。2018/10/30
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- 洋書
- Shhh!