内容説明
中国の伝統的な武器・兵器のバリエーションや発達過程を振り返り、その基本的な形態と古代の科学技術について図説を加えた。そこには歴代の文化や歴史、そして科学技術と芸術、技芸のすべてが込められ、中国民族固有の味わいに満ちている。
目次
1 投射兵器
2 長兵器
3 短兵器
4 軟兵器と暗器
5 火薬と火器
6 防具
7 戦車と騎兵
8 戦船
9 城砦攻防兵器
著者等紹介
中川友[ナカガワトモ]
1955年生まれ。(有)筆桃代表。東京都市大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ソノダケン
1
中国は秦代に規格生産をとりいれ、兵器の大量生産をおこなった。長距離射撃兵器の「抛石機」などが遅くとも春秋末期には使われ、そのドクトリンはテクノロジーを基盤としていた。刀へのフェティシズムに象徴される日本とは随分な違いだ。イラストが充実しており、好奇心を十分に満たしてくれる本。関羽で有名な「掩月刀」は重くて高価なため、実戦でなく演武や儀仗にもちいられた、などなど。2015/02/05
湯豆腐
0
篠田耕一『武器と防具 中国編』と併せて読むと、より理解が深まる。図版が丁寧でわかりやすい。2016/10/23
かずら
0
昔の中国で使われたさまざまな武器を紹介する本。刃物、鈍器、火薬、船にいたるまでかなり種類が多い。イラストは写実的でわかりやすいが、文章は少し難しめ。翻訳であることと、日本ではなかなか使わない漢字が頻出するせいだろう。暇つぶしのつもりで借りた本であったが、意外と濃かった。絵を描く人には資料にすると便利かもしれない。2013/09/04
K子
0
中国の歴史上使われて来た武器について、火器も含めての図説です。 出てくる武器も種類が豊富で、その武器の製造法や使っていた著名な人などといったことも載っていたりするのは良かったです。 しかし本がさほど厚くないだけあって、個々の武器に関する説明は端的です。ざっと知りたい人ならばともかく、その武器について深く掘り下げて研究したい人には物足りない。 あくまでもどのような種類の武器があるのか、ということを知るとっかかりとしての本だと思います。充分その役割を果たしていると思いました。★4 2021/07/31