内容説明
神戸の町を、今日もごろごろベビーカーを押しながら。子連れで商店街を歩き、昼酒を呑み、台所で鍋を振る。神戸市公式ホームページで連載された人気エッセイ、大幅な書き下ろしを加えて、待望の書籍化!異色の街歩き子育てエッセイ。
目次
ごろごろ、神戸。
ごろごろ、神戸。2(ごろごろ、神戸へ;新しいメリケンパーク、魂のレポート ほか)
ごろごろ、神戸。3(ゴールデンウィークの過ごし方;生活の柄 ほか)
ごろごろ、神戸。2 B面(局部にピンの刺さる街;ヤキソバとソバヤキ ほか)
ごろごろ、神戸。3 B面(物件ハイム邸物語;ツバメの巣 ほか)
著者等紹介
平民金子[ヘイミンカネコ]
1975年大阪生まれ。写真家・文筆家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
31
最初、著者を女の人と思った。ベビーカーを押して街歩き。須磨の山の上のフェスの話や上京したての頃の話が印象に残った。自分も同じように住む街を歩きたい。2019/12/15
遊々亭おさる
21
貴方は観光で神戸に訪れた。異国情緒溢れるお洒落な場所を巡った後で、次は何処に行こうかと考える。大阪に行って吉本新喜劇で笑おうか、京都まで足を運んでいにしえの日本を感じようかと悩むとするならば、そのまま神戸に残って着飾らない神戸を味わえる場所に足を向けることをお勧めしたい。新開地の猥雑な雰囲気とB級グルメを楽しめば、貴方は知らぬまにベビーカーに赤ちゃんを乗せて散歩する神戸の住民になっているかも。子育てと散歩という思索と妄想の旅に出掛ければ他者に優しい眼差しを向けられるようになった自分に出会えるかも知れない。2022/05/17
チェアー
11
懐かしい神戸。わたしも筆者のように、きれいな観光地よりもそこに住む人が普段遣いする店や商店街が好きだった。寝台語に建てましたという感じのプレハブでできた明石焼き屋の「あさひ」が好きだったのだが。 神戸も、だんだんどこにでもある街になっていく。モトコーも再開発され、あのいかがわしさが消えていく。昔から住む人が住みにくくなる街は、たいてい衰えていく。 神戸の匂いと音がするようないい本だった。2020/07/04
じょうこ
6
写真集と思って取り寄せたら、ぶ厚いエッセイ本でした! 妙齢の女性がショッピングカートをごろごろ(イメージはヨコハマ・メリーさん)する本となぜか思い込んでいたら、父親が、ベビーカーに子どもと犬をのせて、暑い日も寒い日も、昼も夜も、神戸をごろごろした日々の話で、彼の目線とハートにノックアウトされてしまいました。次作は小説でお願いします!芥川賞をねらってほしい。ペンネームは灘ゴローかなあ。写真でいちばん好きなのは、ポートタワーのメロンソーダ(白黒)。窓にうっすら写る子がいい。ユーミンの名曲、ソーダ水~に勝る。2020/07/07
ごはん
5
どこをとっても面白い、何回も読み返したい本。「お金のハンバーガー」に、私の好きな平民金子さんの優しい視点が凝縮されている。「小さな子は手持ちの札の中から徐々に徐々に世の中にピントを合わせていく」「リアルタイムで子供のピント調整作業を見られるのはなんておもしろいんだろう」。2020/04/01