内容説明
住み開き、移動生活、シェア、下宿、賃貸住宅…多様化する「借りて暮らす」生活の、いまとこれから。アサダワタル、山下陽光、長嶋有、tofubeatsをはじめ、お寺やシェアハウスに住む人たちと借り暮らしを大研究!
目次
#わたしの借り暮らし考(町のカリグラシ;文化とカリグラシ;暮らしのカリグラシ;住まいでカリグラシ)
#散歩と観察
FOCUS on LIFE
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまご
14
哲学,と書いてありますが,そこまで哲学してないような気もします.それがニュー哲学なんでしょうか.「カリ=借り,仮」「クラシ=住まい,だけでなくて,自転車を借りたり映像を借りる映画館であったり,生活全般」という広さが素敵な本です.家を持ちながら移動することから逆説的に住まう,ということを考えたり,高齢の大家さんちに間借りするアーチストとか,硬い方向に利用しようとすればいくらでも「社会的」にできる内容ですが,そこがこの本ならではのゆるい感じでよいなと思います.声高に訴えない,目の届く範囲のケア.大事だなと.2018/03/04
浅香山三郎
11
借りて暮らす「カリグラシ」の多様なかたちを紹介する。かういふ直線的に商売に繋がらないやうに思へる本を出すURの太つ腹ぶりが良い。かつては、画一性の象徴のやうだつた団地を供給してきたURが、逆に多様な住まい方のサンプルとして「カリグラシ」を提案してゐることに時代の流れを感じさせられる。 「結構特殊な例(人)ばかり紹介してゐないか?」と思ひつつも、面白く読んだ。人口減少社会と人手不足の流れのなかで、「カリグラシ」の魅力はきつと見直されるだらう。2018/01/27
K1
5
この人生もカリグラシって思えれば、楽になる時ってあるよね。2018/11/08
一歩
1
久々に出会った町・都市・団地系のおもしろ本。 建築系の目線ではなく、純粋に「暮らし方・生き方」を工夫してみようという主旨のルポ集。 大本はUR都市再生機構が監修(プロデュース?)するサイト『OURS.借り暮らしマガジン』で、これが書籍化。 モノの貸し借りにとどまらず、「空間」を貸し借り=『共有』することでコストだけでなく、コミュニケーションも生まれるよね、という新しい地域社会学のようなものが本書には散りばめれている。 都市、暮らし、空間、集い、こういうキーワードが10年以上変わらず好きなんだな、自分。2017/10/02