内容説明
忘れられない食事。懐かしい食卓。時にはちょっとドッキリする食べ物。87作品、見たくなる、食べたくなる、食味シネマ評。
目次
第1章 男と女と家族の食卓(ネバーランド―社交の食卓、子供の食卓;ショコラ―甘くてほろ苦いおとぎばなし ほか)
第2章 アメリカの懐かしい味(フェイク―ハンバーガーはお嫌いですか?;いとこのビニー―東部の味と南部の味 ほか)
第3章 アジアのおいしい食卓(初恋のきた道―アツアツの水餃子;阿修羅のごとく―白菜を漬けた頃 ほか)
第4章 事件の陰に食事あり(デビル―家庭の味を知らないテロリスト;ダイヤルM―凶器はミート温度計 ほか)
第5章 忘れられない食卓(フォレスト・ガンプ/一期一会―エビ採り船でひと儲け;ジョー・ブラックをよろしく―死神はピーナツバターに夢中 ほか)
著者等紹介
渡辺祥子[ワタナベサチコ]
埼玉県大宮市生まれ。『映画ストーリー』編集部を経て、現在フリーの映画評論家として新聞・雑誌などで活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さくちゃん
5
映画に出てくる食べ物のシーンに焦点を当てたエッセイ。本書で紹介されているのは1992~2004年の映画なのでちょっと懐かしいものばかりだけど、その食べ物を登場させることで分かる心情だとか生まれる心理効果など、知らない映画の話でもとても興味深く読めて楽しかったです。備忘(見たい映画):『マチルダ』『シェフとギャルソン・リストランテの夜』『恋人たちの食卓』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』『ケロッグ博士』2017/09/15
ビスケ
3
映画に登場する食べ物によく惹きつけられるが、こちらはまさにそうした映画のなかの食べ物に焦点を当てたエッセイ。『ショコラ』のチョコレート、『初恋のきた道』の水餃子…などなど、美味しそうなものがたくさん紹介されていて楽しい。食べ物のシーンひとつで、人物像やその場の状況を深く描けるということに感心したりもした。未見の映画でも、簡単なあらすじを交えて描かれているので興味をそそられる。観たいと思ったのは『フォーン・ブース』、『フラワーズ・オブ・シャンハイ』。2009/08/16
カモメ
2
たべものを通して映画を見る本。映画の食べ物に関する話、その食べ物にまつわる著者のエピソードなど。「千と千尋の神隠し」のおにぎり、「タイタニック」のディナーなどなど、新しい視点で映画を見返すのも楽しいかもしれません。著者が食べ物好きなのが伝わる楽しい読み物でした。2012/03/14