感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デビっちん
9
難解な聖書をわかりやすく解説した歴史小説の2冊目。本書は、聖書全体の時間軸を起承転結とした場合の承の部分の物語。承の部分をモーセ、ヨシュア、サムエル、サウル、ダビデ、南北分裂へと続き、バビロン捕虜に至る。ヤハウェの力を体験しては時とともに忘れ、偶像崇拝に傾き滅亡へと進んでは救世主が誕生する。日本史との対比、ヤハウェイの舞台裏を垣間見ることで、より深く聖書の世界へ引き込まれる。旧約聖書と新訳聖書とは有機的につながった統一体であり、旧訳から読み進めることで理解が進む。真実に悔い改めを告白するなら赦される。2016/01/11
tamalin7
1
この巻はモーゼの出エジプト記からバビロン捕囚まで約1000年にわたるユダヤ人の歴史。旧約とはモーゼがシナイ山で神から授かった契約のこととは知らなかった。後に、レンブラントの絵画「サウルとダビデ」で竪琴をひくダビデに、サウルの嫉妬をこめた視線が歴史的意味をもつわけだ。また、イザヤが救世主の降臨を預言(それがイエスだというのがキリスト教)、とにかく聖書を日本人向けに書き直した大作だ。このシリーズは全部読みたい。2019/05/28