内容説明
紀州・中津村の農家に生まれた千太郎は、幼い頃から芸事に興味を持つ美しい少年だった。見初められて上京し、権七という名を与えられ、大坂の芝居小屋で修行していたが、能の達人・橘屋五郎左衛門に見出され、京都で歌舞伎の稽古も開始する。やがて、ひょんなきっかけから近松門左衛門の「曽根崎心中」の大役をつかみ、女形として喝采を浴び、その地位を不動のものにしていく…。名女形の原点を大胆に描いた戯曲。
著者等紹介
滝川泰彦[タキガワヤスヒコ]
1938(昭和13)年大阪府生まれ。近畿大学法学部法律学科卒。積水化学工業に38年間勤務後、2000年4月から和歌山県中津村に移住。同社に勤務していた頃から龍谷大学文楽研究会文楽人形制作の部を受講し、技術の習得のみならず、後継者の育成にも尽力。現在、財団法人中津村産業公社理事
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