内容説明
なんとなく大学を卒業し、安定を求めて役所に就職した堺勇治。ところが、配属されたのは誰もが敬遠する「福祉課保護係」だった。病気、高齢、障害といった境遇のなかで心の置き場所を探し求めもがくケースたち。さまざまな人間模様のなかで、心の葛藤を重ねながら人間的に成長していく若者の姿を描く。第三回U‐30大賞受賞作品。
著者等紹介
役所てつや[ヤクショテツヤ]
大学卒業後、民間企業に就職。三年ほど勤めたのち福祉業界へ転職。施設職員を経て公務員となる
先崎綜一[センザキソウイチ]
広告営業、月刊誌「ブレーン」及び関連書籍の編集にたずさわったのち、フリーのライター、エディターとして独立
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pom
3
かなり実体験も含まれてるのではないか。ゴミ屋敷に住むアルコール依存患者や人格障害など関わることで磨り減っていく気持ちがよく書けていると思った。確かに正義感や弱者を助けようとする気持ちだけでは続かないでバーンアウトしてしまうだろう。主人公は悩みながらも仕事を通して成長していく。職場の支えって大事2015/12/11
aof
2
あんまり深掘りされてなくて、生活保護の受給者たちを陳列しているだけに見えた。小説の意味がない。 原案者はきっとケースワーカーとして何年か勤務したんだろうけど、うーん、もやもや。 直接、受給者たちと接してるはずなのに、なんか「出会ってる」感じがしないんだよなー。 出発点なのか、土台なのか、なにかが完全に私とは違う感じがした。この著者は社会包摂をされる側の自分なんて、一回も考えたことないんだろうな。2019/05/18
EDX
2
そうか、こういうしごとなのか。似たような窓口で おせわになったことがあるが、みょうにビジネスライクだな、ちょっと冷たいんじゃねえ?などどおもっていたが、そうか そういうことかと なっとくするところがあった。たいへんだなあ。読んでよかったよ。一生わからなかったよ、たぶん。2018/06/26
Penguin
2
【図】2018/03/30
Maki Uechi
2
★★★☆☆2015/11/12