内容説明
関ヶ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、父祖が築いた120万石をわずか30万石にしてしまい、「国を傾けた男」の烙印を押された男毛利輝元。彼の生涯は、バブル崩壊後に生きる現代人にも多くの示唆を与えてくれる。「暗愚の将」とまで言われた毛利元就の孫、輝元の生涯を歴史的検証を踏まえて描く。
著者等紹介
池田平太郎[イケダヘイタロウ]
1961年福岡県生まれ。福岡市在住
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感想・レビュー
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永倉
3
毛利元就の孫、関ヶ原の西軍総大将として祖父には敵わずとも早去の実父:隆元よりは知名度はあろう戦国〜江戸初期の武将、実質長州藩0代目藩主である毛利輝元の生涯を描いた作品である。本書のタイトルのように輝元は国を傾けた、と言われている。しかしながら時を同じくして家名さえも残らなかった長曾我部家や宇喜多家に比べれば毛利は厳封はされたものの家名を残しているのだ。当時の人々も『家名が残るならばそれだけでいい』と思う者も『このように厳封されるならばいっそ…!』と思う者もいただろう。偉大なる祖父の影が色濃く残る家中で彼は2010/05/23