ろくろ首考―妖怪の生物学

ろくろ首考―妖怪の生物学

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  • サイズ 46判/ページ数 199p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784835546353
  • NDC分類 147.6
  • Cコード C0095

内容説明

著者は子供のころから妖怪、幽霊、お化けといったものに非常に興味を持ち、大人になってがん細胞を研究する科学者となった今でも、常に興味を持ち続けてきた。本書はその著者による「妖怪界」に属する個々の妖怪を「生物」として捉える試みであり、「妖怪界」という擬似生態系を旅した記録でもある。江戸時代の鳥山石燕から現代の水木しげる氏の妖怪画など図版21点掲載。

目次

1 ろくろ首考―異形の生物学(ろくろ首考;ぬけ首考)
2 進化的妖怪考―生物システムと妖怪(輸入道考―細菌と軟体動物のシステム;化け草履・足長手長・百目考―植物・原生生物・群体・プラナリアのシステム;人面瘡考―多細胞生物と単細胞生物のシステム;のっぺらぼう考―感覚器官と皮膚のシステム)
3 神秘考―霊魂(霊魂考;木霊考)

著者等紹介

武村政春[タケムラマサハル]
名古屋大学助手・医学博士。1969年三重県津市生まれ。1992年三重大学生物資源学部卒業、1994年三重大学大学院生物資源学研究科修士課程修了。1998年名古屋大学大学院医学研究科博士課程修了。同年名古屋大学医学部助手になって、1999年英国オックスフォード大学留学。2001年名古屋大学大学院医学研究科助手となり、現在に至る。専門は、基礎ならびに腫瘍生化学、細胞生物学。がん抑制遺伝子産物の機能解明、DNA複製の生化学的メカニズム解明を目指して研究を行っている。幼少より妖怪に興味を持つ。三重県津市在住
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

25
妖怪を生物学的に考察し、分類や学名までつけた『偽学術論文』とも評された(褒め言葉)一冊。妖怪は幻想的な存在だから生物構造を考えるのは野暮だと言われそうだが、著者は徹底して楽しみながら考えている。個人的に面白かったのは抜け首(ホモ・ヘルミテス)の考察で、なぜ首から上だけで動き回るのか(そして、戻らないと死んでしまうのか)ということに対して、離脱時間が長引くと、白血球や赤血球などの供給が不足(たくさん生産する胸骨は本体に残る)して死んでしまうと考察している。また、首は寄生体ではないかとの別説も検討している。2023/01/19

ノーネーム

1
妖怪を生物学的に捉えてみた本。 実在の生物の勉強にもなり、実に面白い 2021/09/27

ようかん

0
妖怪を生物として捉え説明している。作者が勝手に妖怪の学術名をつけている。ろくろ首→ホモ・ロクロクビンシス・カメレオンシス。形態によりさらに分類される。2014/09/23

小林ミノリ

0
今に伝わる妖怪の姿や生態を、きわめて真面目に生物学的な解釈で読み解く思考実験。

ななちよ

0
卒制用。妖怪、おもにろくろ首周辺を生物学的に分類した本。勝手に学名を考えるのは楽しいのかもしれない。2011/10/07

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