内容説明
本書は、一九四二(昭和十七)年に鶴書房から発行された『南方絵筆紀行』と、一九八九(平成元)年に明石素玄菜美術庵から発行された『太陽に向かって旅する者』をあらためて纏め直したものである。
目次
見てきた南洋(暑さ;食物 ほか)
南方絵筆紀行(スマトラ篇;ジャワ篇 ほか)
南洋旅物語(台湾篇;バリ篇 ほか)
自伝的随想(秋の虫に捧ぐ;南へ帰る ほか)
著者等紹介
明石哲三[アカシテツゾウ]
1906年千葉県銚子市に生まれる。1928年東京農大卒業後、椰子栽培の研究と熱帯地の昆虫採集を目的にフィリピンへ渡る。南方の風物と人情に接し、芸術家としての本然の姿を見出し絵画の道に専心することを決意して帰国する。1931年二科系の番衆技塾に入り、熊谷守一、有島生馬、安井曽太郎画伯等の教えを受ける。1934年二科展初入選、以来二科に出品するかたわら紀伊国屋画廊等でしばしば個展をひらく。1936年岸田国士訳、『ルナールの博物誌』の挿絵を描き、その後再びあこがれの南方を旅する。数年間、タイ、ビルマ方面を遍歴、特にバリ島には長く滞在する。この頃より新しい水墨画を始める。第二次世界大戦勃発により帰国。1942年『南方絵筆紀行』を出版。その後シルクロード絵行脚を目的に朝鮮をへて大陸に渡り、満州において敗戦をむかえた。戦後は、中国人民解放軍にて画家として文化工作にあたる。宿願のシルクロード絵行脚に出発し、フランス、イタリア、ソビエト、イラン、アフガニスタンを訪ねて製作活動を続ける。1973年アフガニスタン、カブールにて病のため永眠する。享年六十七歳
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 電子書籍
- 死に戻りの花嫁は冷徹騎士の執着溺愛から…