内容説明
丞相府で働き始めた魏の間者、華苑は、丞相孔明に惹かれていく。孔明を慕う若者、姜維は、華苑に不審を抱くのだが…。孔明、華苑、姜維。三人が成都で織りなす愛とロマンの「三国志」。
著者等紹介
芦沢尚実[アシザワナオミ]
慶応義塾大学卒業。横浜市在住
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感想・レビュー
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水瀬しあ
1
全体的に、実に自然だという印象です。文章のリズムからしてそうだと思うのですが、人物描写も実に等身大で。登場人物それぞれの心理の動きがとても自然に丁寧に描かれています。長編を華苑と姜維で半分こしている(孔明も少し)感じなので、オリキャラが出張るのが嫌いな人には強いてオススメはしませんが、そのオリキャラも含めて人物は誰も魅力的です。生きている感じがするというか。2006/01/10
wtnbmrk
0
人のぬくもりの感じられる三国時代小説。主人公少女の恋愛話というよりは、青年姜維と彼の敬愛する諸葛孔明(+主人公)の物語、という構成だったので歴史創作物とはいえ違和感なく読めた。蜀の黄昏に生きる天才軍師と、その弟子と、ある少女のお話。2010/03/13