内容説明
昭和初期、ひとりの花嫁が海を渡った。行く先は花の都パリ。商社駐在員の妻として期待と不安を胸に秘め、異国の地を踏んだ彼女を待ちうけていたのは「姑然とした」メメことマダム・フーシェとの奇妙な新婚生活…ナチの影漂う灰色のパリと心優しい人々との交流。1946年一家揃って引き揚げ船興安丸での帰国、そしてメメとの再会―戦火のヨーロッパをくぐりぬけ、その時々を精一杯生きたある日本人女性の半生紀。
目次
第1章 家族
第2章 灰色のパリの屋根の下
第3章 母となって
第4章 戦争と別れ
第5章 再びシベリア鉄道で
第6章 平和と再会
第7章 思い出アラカルト
著者等紹介
若林春子[ワカバヤシハルコ]
1915年岩手県盛岡生まれ。1933年東洋英和女学校卒業後、姉長岡輝子主宰の劇団「テアトル・コメディ」に入団。1936年三菱商事パリ支店勤務の若林卓弥と結婚、渡仏。パリのマダム・フーシェ宅での生活始まる。1938年長女万里子出産。1941年次女光子出産。1946年帰国。現在、東京に在住
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