内容説明
私が辿ってきた六十年余の過程には、挫折、失意の時、模倣から脱けられないじれったさ、創造に輝いていた日など、この思い出は家族・親族、同胞からの恩恵であり、学習である。これらが長い時の流れにさらされながら、遠い星のようにきらめいている。この誰も知らない記憶を順番につなぎ合わせていけば、自画像が浮かび上がってくるだろう。また新たな自分に出会うかも知れない福音、そんな思いに駆られて辿り難くなった昔の道を歩いてみたい…。
目次
1 誕生
2 記憶の島
3 就学
4 松山市鮒屋町(昭和十四年十二月~昭和十五年十二月)
5 徳島県脇町(昭和十六年一月~十七年三月)
6 徳島県池田町(昭和十七年四月~十八年十二月)
7 松山市藤原町(昭和十九年一月~五月)
8 弘形第一国民学校(昭和十九年六月~八月)
9 三坂を越えて(昭和二十年四月)
10 昭和二十年八月十五日(一九四五年)
11 昭和二十二年(一九四七年)
12 タンポポの花果
著者等紹介
黒川方人[クロカワヨシヒト]
1932年愛媛県に生まれる。1950年国立松山病院奉職。1959年歯科技工士国家試験合格。1991年原発性胆汁性肝硬変(難病指定)とリュウマチを併発、併せて肺結核再発により一切の社会活動を引退。1993年小康を得、ライフワークとしている8ミリ映画250時間の記録フィルムの永久保存版の編纂にとりかかるも、ナレーションの語彙不足を痛感、泥縄の勉学の手初めに書き溜めたものがこの度出版の運びとなった、『記憶の中の自画像』である。現在続編『タンポポの花果』執筆中
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