内容説明
紀元前5世紀の昔から、患家のために大陸を編歴して歩いた男たちがいた。“ネズミのような輩”と蔑まれ、時代の波に弄ばれながらも、ヒューマニズムを貫いた中国医学の先駆者たち。扁鵲、華佗、張仲景…。巨人たちの姿と生きざまを描く歴史小説集。
著者等紹介
上村義徳[ウエムラヨシノリ]
1948年、福岡県生まれ。福岡大学製薬学科卒業、薬剤師。漢方相談薬局「うえむら薬局」開局
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感想・レビュー
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BIN
4
第1部は扁鵲の小説は別の本で書かれたものの短編にした感じで、第3部は華佗と張仲景の小説は別の本で書かれたものとは別ものですが、あまり医の内容はない。むしろ第2部の中医略史は中国医学の巨人たちの超短編集で、ほとんど聞いたことがない人物ばかりで面白かった。宋代の宋慈による法医学だったり、明代の李時珍の「本草綱目」は何回も見直しいる内に死んだ3年後に出版されたこととか。日本の医学者の短編もあり、今年の正月時代劇「風雲児たち」でおなじみのターヘルアナトミアの前野良沢や杉田玄白が登場し個人的にはタイムリーでした。2018/01/21
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