内容説明
7世紀。白村江(韓国)で敗走した百済王族のハリマは、生きながらに顔の皮をはがれ、狼の皮を被せられる。一方、21世紀の日本は宗教団体“光”が支配していたが、対抗組織“シャドー”の工作員スグルは、“光”の偶像である火の鳥を奪う命令を受ける。二つの時代と世界を大胆に交錯させて描く傑作。実質的なシリーズ最終作を、既存の単行本版と構成が大きく異なる“オリジナル版”仕様で刊行!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
V6_1800
6
手塚治虫凄ぇよとしか言いようが無い火の鳥シリーズ。太陽編は初読。仏教をああいう観点で描くというのは凄い発想だと思う。下巻が楽しみ。2024/05/29
がんぞ
3
白村江の戦いで倭国軍が大敗の直後。百済の王子ハリマは「死ぬより辛い辱め」で顔に狼の皮を移植された/21世紀の反政府組織工作員スグルが地上を支配する宗教権力“光”の本拠に潜入する道程でなぜか意識を失うと7世紀のハリマの意識が入り込んでくる/ハリマは森の仙女(婆あ)に助けられ腐狗クチイヌと呼ばれ拾った倭軍の将軍阿倍引田比羅夫とともに三人で玄界灘を渡り倭国について古い産土神の一族と知り合った/倭国は壬申の乱の直前。仏教受容を進める天智天皇の同母弟大海人皇子を皇太子としていたが彼は土着神擁護で死後大友皇子と闘争に2025/05/20