出版社内容情報
夏目漱石の長女との結婚の顛末を描く松岡譲の幻の名著が、新仮名遣いで約90年ぶりに復刊!
著者の松岡譲は、夏目漱石の娘婿。近年は、文学者たちを主人公とするゲーム「文豪とアルケミスト」の登場人物としても人気が高い。
本書は、松岡が夏目家の令嬢・筆子と結婚するまでのいきさつが書かれた長編小説である。筆子との結婚を望み破れた久米正雄が先に発表した『破船』により、当時の世間は、久米に同情。松岡は、冷たい目にさらされた。そして、結婚から10年目に、松岡自身がようやく結婚に至るまでの真実をもとに書いた小説が、本書と言われている。(※諸説あります)
トータル1
内容説明
著者は、夏目漱石の娘婿。下巻では、主人公・秋山が、ついに結婚を決意するまでの葛藤が描かれる。「夏目漱石の長女との結婚の顛末」をモデルに描いた長編小説、堂々の完結。幻の名著が新仮名遣いで、約90年ぶりに甦る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ken
3
面白かった。ただ、上巻ほどの読み応えはなかった気がする。松岡の病気の関係で、上巻と下巻の間に2年のブランクがあり、それも影響しているだろう。出版に際し「あくまでフィクション」を松岡は強調していたそうだが、にしても、自分を格好よく書きすぎじゃない?というのが率直な感想。それに大団円とまではいかないにしても、三木との関係も、実家との関係も、めでたしめでたし感が強めで、そんなうまくいかんだろ!と釈然としないところもある。この分量を読み上げるためには、松岡や破船事件に興味がないとしんどいだろう。個人的には大満足。2021/02/19
カスコ
0
めちゃくちゃ面白かった!!! 2日で一気に読み終わったよ!!!!本当に面白い。秋山が実家と喧嘩するところから、三木との絶交、涼子からの想いを受け入れ、実家と和解、結婚まで!! 秋山が本当に本当に相当な覚悟をして結婚をしたのがわかった。10年黙るって言ってたけど、実際にそのあと10年黙ったからね……。
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