シカの童女

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  • サイズ A4判/ページ数 32p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784835455907
  • NDC分類 E
  • Cコード C8793

内容説明

谷川でひろわれ仙人に大切に育てられた赤ん坊は、やがてシカの目のような美しい目をした童女に成長する。若殿の目にとまり館に住むことになった童女。しかし若殿がシカ狩りでシカの足を射た頃、童女はハスの花のつぼみを残して姿を消した…。今昔物語「鹿母夫人」が発想の原点の、殺生の悲しみを描いた作品。

著者等紹介

岡野薫子[オカノカオルコ]
1929年東京都生まれ。科学雑誌の編集、科学映画の企画・脚本家を経て作家に。1964年、初めての長編『銀色ラッコのなみだ』(実業之日本社)でサンケイ児童出版文化賞、NHK児童文学奨励賞、動物愛護協会賞。『ミドリがひろったふしぎなかさ』(童心社)は講談社出版文化賞絵本部門受賞、創作バレエに脚色上演

赤羽末吉[アカバスエキチ]
1910年東京都生まれ。後に旧満州に渡る。帰国後は児童書の挿絵等に情熱をかたむけ、1959年日本童画会展で茂田井武賞を受賞。1965年に『ももたろう』(福音館書店)と『白いりゅう黒いりゅう』(岩波書店)で、さらに1968年に『スーホの白い馬』(福音館書店)で、それぞれサンケイ児童出版文化賞を受賞。1980年には、それまでの功績に対し、国際アンデルセン賞画家賞を日本人として初めて受賞。その後も国内外で多数の受章を重ねた。1990年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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はる

59
赤羽末吉さんの絵の世界に引き込まれました。谷川で拾われ、仙人に育てれた赤ん坊。やがてシカのような美しい目をした童女に成長するが…。今昔物語の「国王、山に入りて鹿を狩り鹿母夫人を見て后と為る語」をもとにした物語。前半はほぼ同じですが、後半はかなり違います。宗教的な意味合いが強い原典に対し、こちらは人間の弱さ、愚かさを描いた物語になっています。切なさを感じるラストですが、読む人によって様々な解釈が出来そうです。2021/09/24

ヒラP@ehon.gohon

11
シカの化身が咲かせる花は、射られた足から出た血の跡なのでしょうか。幻想的にして、ちょっと掴み所がありませんでした。2018/09/02

絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

9
シカのくれた女の子。不思議な力のある女の子。静かに山の暮らしに帰って行った。赤羽さんの絵が切なく思える。2019/04/09

遠い日

6
赤羽末吉氏の絵を求めて。日本の昔話なのに、どこかファンタジーのような味わいが、不思議。シカの生まれ変わりの童女の運命。命が美しく花開くようすにはっとさせられる。2018/12/20

ちどり

4
ああなんて美しいお話なんだろう。 歩くあとにはハスの花が咲くシカの童女。 濡れた目で見据えられたら 動けなくなりそう。2021/05/08

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