内容説明
ものおきごやでくらすネズミのQ。Qのたったひとりのともだちは、フランス人形のマリィでした。でも、人形のマリィはくちをきくことができないので、Qはいつもたいくつしていました。そんなあるひのこと、じけんがおこりました…。幼児~小学校低学年向き。第30回サンケイ児童出版文化賞(推薦)受賞作。
著者等紹介
舟崎克彦[フナザキヨシヒコ]
1945年2月2日‐2015年10月15日。東京に生まれる。学習院大学卒業。「ぽっぺん先生物語」シリーズで路傍の石文学賞、『ぽっぺん先生と帰らずの沼』で赤い鳥文学賞、また『雨の動物園』では国際アンデルセン賞優良作品賞、絵本『悪魔のりんご』(絵:宇野亞喜良)で第13回日本絵本賞など受賞歴多数
東逸子[アズマイツコ]
1953年佐賀市に生まれる。東京芸術大学工芸科デザイン専攻卒。大学卒業後、絵本の制作に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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花林糖
21
屋根裏部屋に暮らす、豊富な想像力を持つネズミのQとフランス人形のマリィのお話。ネズミのQの可愛らしさとマリィの綺麗さ、東逸子さんの絵がとても美しくうっとり。お話も絵もどちらも素晴らしい。2016/08/30
遠い日
14
東逸子さんの絵がすばらしい。ひとりぼっちのねずみのQの毎日。想像力に溢れ、古びたフランス人形のマリィを相手にひとり遊びをするけれど、孤独は癒されない。物言わぬマリィとの間に通う気持ちは、Qの心持ち次第。それでも、マリィのひとことがどれだけQを慰めるかを思えば、知らず温かなものを感じるのだ。2016/05/04
Cinejazz
10
〝物置小屋で暮らす鼠の “Q(キュ-)"は、「マリィ」という名の古びたフランス人形がたった一人の友達だちでした。マリィは、一言だって、Qに口をきいてくれたことがありません。人形は口のききかたを知らなかったので、Qはいつも退屈していました。そこでQは、世界一のヒーロ-になって、マリィの気をひこうと必死に駆けずりまわるのでした。 そんなある日、破れたガラス窓から大きな野良猫が忍び込んできて、とんでもない事態に・・・〟寂しさをユーモアで紛らわしてくれる名作童話の復刻版です。2023/06/19
けいねこ
6
しあわせな恋の物語。今はしあわせだけど、それでいいの? でも、恋とはそうしたものという気もする。2017/03/08
おはなし会 芽ぶっく
5
物置で暮らす一人ぼっちのネズミのQ.フランス人形のマリィに振り向いてもらおうと色々努力するけどいつも一方通行。でもラストではなんと!名前を呼んでもらえる奇跡が!もう一人ぼっちじゃないね、Q。2018/09/22