内容説明
元祖「アンパンマン」収録。やなせたかしの原点がここにある!やなせたかし幻の初期作品集、ついに復刊。元祖「アンパンマン」をはじめ、名作「チリンの鈴」など心あたたまる珠玉の短編童話を十二話収録。
著者等紹介
やなせたかし[ヤナセタカシ]
1919年2月6日、高知県生まれ。東京高等工芸学校図案科(現・千葉大学工学部)卒業。1973年、月刊絵本「キンダーおはなし絵本」に「アンパンマン」掲載以降、人気シリーズとなり1988年から日本テレビ系にてアニメ化。日本漫画家協会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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masa@レビューお休み中
112
やなせたかしという作家は、どこまでも挑戦し続けた人だということが、この短編集を読むだけでわかる。PHP誌で1969年に連載された12の童話を収めた作品集は、実に味わい深い。12の童話の中には、絵本『チリンの鈴』と『アンパンマン』の原型となる作品が収められています。初代(?)アンパンマンの姿は、衝撃的ですよ。たしかに、これは大人たちから世に出すのを反対されるなと思ってしまいます。個人的には、こっちのアンパンマンの方が身近に感じられるので好きですが、やはり今のアンパンマンの方が格好いいかな。(笑)2014/02/16
まるほ
41
アンパンマンには原作の絵本『あんぱんまん』の他に、更なる原点となる作品があることを知り、本作を手に取りました。▼絵本といっても文章が主で、著者のイラストが添えられている体裁。短編集です。まえがきが3編、詩が1編、本編が12話(内1話が『アンパンマン』)、そしてあとがき、全てに読む価値がありました。好々爺とした著者のイメージからは想像しえない“強い信念”に貫かれた物語。どの話もとても印象深く、強く心を揺さぶられました▼これは読んで良かったです。子供向けとは侮れない、大人にも十分に響く作品集でした。本棚行き。2022/01/07
よんよん
33
なかなかに深い。少し悲しかったり、怖かったり、残念なお話。ハッピーエンド、にはならない。平和とはなんだろうとか誰にでもある差別する心に気づかさせられたりする。チリンの鈴、憎しみは消えるどころか深い悲しみをもたらした。なんともやりきれない。アンパンマンもどうなってしまったのか。かすかな希望はあるけれど。どのお話も心に残る。復刻版。読めてよかった。2025/04/17
磁石
29
どれも身につまされるほどに突き刺さる作品。中でも「チリンの鈴」は名作と言われているだけあって、あの「アンパンマン」/子供向け作品を書いている人が作ったとは思えないほど、ハードボイルドな空気を醸している。ただ殺すだけでは復讐にならない/生ぬるい、命を奪うとは全てを奪うこと。そいつが寄って立っている力全てを奪い尽くす、その為にはそいつを師と仰ぐことも厭わない、同胞から忌み嫌われようとも。そうやって果たした復讐の後、チリンに残ったのは……。大人が読んでもわかる童話集。2017/05/13
まるる
29
※読メ登録300冊キリ番※ 【図書館】初代アンパンマンのお話を読んでみたくて借りてきました。現在よりも大人っぽい絵柄が素敵。メルヘンというけれど悲しいお話が多いの。でもやなせさんの平和を願う気持ちがとても伝わります。「バラの花とジョー」「クシャラ姫」「天使チオバラニ」「星の絵」がお気に入り♪ 2013/10/29
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