内容説明
中国が31年間投獄したチベット僧の壮絶な記録。
目次
虹の下で
俗世との絆を断って
蜂起
逮捕
脱走
青空の下に逃げ場なし
織物名人
文化大革命
労働による改造
「舵取り」の死
廃墟の中で
新世代の分離主義者
敵と対峙して
著者等紹介
パルデン・ギャツォ[パルデンギャツォ][Palden Gyatso]
1933年生まれ。1992年に中国占領下のチベットから脱出した後、インド北部ダラムサラに住み、アムネスティ・インターナショナルや各種チベット支持団体の招きで欧米各国を訪問している。1995年には、ジュネーヴの国連人権委員会で証言をおこなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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michel
18
★ーー。中国に抑制された〈雪の国〉。チベット人民のすべてを抑制する中国の ”四旧(文化、風俗、習慣、思想)打破”政策に憤りしかない。この屈辱と苦難に耐え抜いた30年余りの獄中生活。ーー肉代ははかりしれない苦痛にも耐えることができ、しかも回復する。傷は癒える。だが、精神が挫けてしまったらすべては壊れてしまうのだーー ただただ、彼の強靭な精神力に言葉なく心打たれる。これまでの無知恥ずかしく思う。「フリー!チベット‼︎」を世界中で叫びたい。2019/01/06
ごろりむし
8
読み終わるのに、気力と時間を要した…。中国とチベットとの関係の歴史、これまで何も知らなかった。そしてこの現代社会でも、報道されないところで、同じような残虐な事が行われ続けているという事実にショックを受けている。どうか、一人でも多くの人に、この事実を知ってもらいたい。爆買い云で中国人の存在が身近になっているけれど、中国という国の闇の深さ、脅威を感じた。ただ単に、日本人に生まれて良かった、というだけでは済まされない、日本人としてどうあるべきかも考えさせられた。2016/08/26
AKT
2
人生、国家を破壊された時に人々の心に残るのは、それでも「希望」であることを脈々と世代を超えて引き継がれる抗議運動が物語る。中国当局の残忍さを描写しているが、恐らくこのような環境にいれば誰でも残忍になるのだろう。世界中で起こっている虐待や拷問はある意味、普遍的なものなんだろうな。これらがどのように巧妙に行われているか知ることができる一冊であると思う。人間、ここまで残酷になれるのかと思うと正直恐ろしい。 チベットで起きる蜂起のニュースが今迄は遠い出来事であったが、これからは関心事の一つになった。2013/09/27
きなこ
2
”真実の炎リレー”2012年10月13日広島です。署名は世界人権デーの2012年12月10日提出です。地域の図書館に1冊でも多くチベットの本を置いてもらえるよう、お願いします。2012/10/09
うにこ。
2
中国が行っているチベット侵略の中、27歳から33年間投獄され、拷問されていた人の自伝。 覚悟して読んだわけだけど、気楽な感想なんか言えない…。2011/03/19
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