内容説明
20世紀のソ連では、半世紀にわたって数百の収容所が点在し、多くの市民が不当に収容され、労働を強いられ、死んでいった。『収容所群島』は、その実態を暴く渾身の告発の書である。しかし本書には別の面がある。ソルジェニーツィンはここで、記憶の政治に抵抗し、犠牲者の回想、噂話、匿名の手紙を丹念に拾いあげながら、収容所群島の不条理で滑稽なありさまを、そしてそれを支える人間の愚かさを、実に「生き生き」と描き出している。『収容所群島』には怒りだけではなく、笑いと愛が満ちている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
93
読んでると気が滅入る。 延々悲惨な収容所暮らし描写。 12か月が冬で残りが夏。 零下40度で、暖房なし、衣服なし、カロリーなし・・生き延びれた人がいた方が不思議。 ほとんど無実、例えば、プロレタリア詩人マヤコフスキーをブルジョア詩人プーシキンに対比した罪! 6巻本の4巻目。 お正月は続き読むの休む。2020/12/31
秋良
9
脱走した人もいることにびっくり。そして脱走方法が映画よりも映画っぽい。絶望しない人間は強い。2016/09/18
みーふぃ
0
この巻は第三部12章密告から。 収容所の実態 管理するがわ(すこしは) 囚人の生活実態もわかってくる。
ELW
0
群島はソ連の8%を占める。enfant terribleたち。 密告者のリクルートと、密告者を識別すること。無 頼漢が政治的に信頼できる側にある。うんざりだ。2024/06/29