著者等紹介
住井すゑ[スミイスエ]
1902年、奈良県に生まれる。大正デモクラシー興隆期に上京し、編集者(講談社)として仕事を始める。後に、農民文学者犬田卯氏と結婚し、19歳から文筆活動に入る。1954年には『夜あけ朝あけ』(新潮社)で毎日出版文化賞を受けている。多数の人々に読み続けられてきている『橋のない川』1部~7部(新潮社、8部未完)には、長く深い作家生活が結晶している
田島征彦[タジマユキヒコ]
1940年、大阪府に生まれる。幼少年期を高知県の山村で過ごす。1965年京都市立美術大学(現・芸術大)染織図案科専攻科修了。型絵染作品で日本版画家協会展(現・会員)、京都洋画版画新人賞、高知国際版画トリエンナーレ。絵本では『祇園祭』(童心社)『てんにのぼったなまず』(ブッキング)で2度の世界絵本原画展金牌賞、『じごくのそうべえ』(童心社)で第1回絵本にっぽん賞、『火の笛―祇園祭絵巻』(童心社)で小学館絵画賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yomineko@ヴィタリにゃん
47
住井すゑさんの絵本、大金持ちになったって、こんなに哀れな最後ではどうしようもない。2024/07/27
たまきら
39
読み友さんの感想を読んで。義母の住む牛久市には住井すゑの家がありました。今は綺麗な記念館になりましたが、ボロボロの清貧を絵に描いたような、同時に牛久沼と調和していたおうちが好きだったな…なんて思っていたんです。この絵本を読むと、市の気持ちもわかるけれどやっぱり方向性は違うよなあ…と思ったり。保存するって難しいな。2024/08/31
ゆうゆうpanda
21
最強の弓を手にいれた男。周りの部族を次々に制圧してのし上がる。虚栄の果てに男の取った行動とは?とても納得のいく結末。絵も力強くて素晴らしい。ハリーポッターのニワトコの木の杖を連想してしまった。2017/07/15
遠い日
12
田島征彦さんの型染めの絵が迫真の力を漲らせ、物語の世界を裏打ちする。最強の武器を手に入れたがために、その力に幻惑された愚かな心。人の幸せとは何かをストレートに語る物語。2015/10/05
紅花
11
最強の弓を手に入れたが故に、自分を傷つける。そして戦争放棄。軍を賛美する文章も書いた住井すゑさんが、この本を書いた気持ちを思う。素直にお話を楽しめるし、色々深く考えてしまうことも多い。2015/09/23