著者等紹介
たじまゆきひこ[タジマユキヒコ]
田島征彦。1940年大阪府生まれ。1965年京都市立美術大学(現・芸術大)染色専攻科修了。型絵染作品で日本版画家協会展(現・会員)フランス美術佳作賞、京都洋画版画新人賞、高知国際版画トリエンナーレ。絵本では「祇園祭」で世界絵本原画展金牌賞、「じごくのそうべえ」で絵本にっぽん賞、「火の笛―祇園祭絵巻」で小学館絵画賞(以上、童心社)、そしてこの絵本「てんにのぼったなまず」で世界絵本原画展にて2度目の金牌賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まさまま
23
日本は地震大国で天災と共に歩んできた歴史を感じます。田島さんの絵はダイナミックでとても表情豊か✨真剣で鋭いまなざし、地震、津波の迫力に思わず息をのみました。そして地に足つけて生活する人々の姿はとても生き生きと描かれています。村人のためとあれば精魂込めて描くおじい=田島さんの姿が重なりました。2021/10/10
ナハチガル
15
なんだか見たことのある絵だと思ったら『じごくのそうべえ』の方でしたか。適当に描いたようで人体と重力の作用を知り尽くしたような人間造形と演技がすばらしい。最後まで展開とオチが読めない展開もいい。A。2023/02/23
ラグエル
14
津浪だ、塩害だ。そこに大雨で、土砂崩れだ。しかしそれで土は生き返った。強い物語だ。力強い。底力強い。今なら読める。力が湧く。そうじゃないか。我々がたどった経緯そのものではないか。鋤鍬を振るうのも、元気よく走り回るのも、筆を振るうのも、みな何かの原動力だ。2014/01/24
いっちゃん
13
子供たちがすぐに、じごくのそうべえ!と叫ぶ。何度も何度も読んだ本やしすぐわかる。魂を売らないおじいが素敵。2015/05/24
遠い日
12
腹の足しにはならないと言われる絵でも、人の心を励まし温めることができる。絵の好きなおじいが、心をこめて描く絵には、それこそ魂がこもっている。権力にはなびかず、村の人と共に生きたおじい。地震と津波の後のいっそうの渾身で描く絵が、引き起こした奇跡。2006年刊の本だが、わたしたちの経験を先取りした物語のように感じられてならない。2014/12/09
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