- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 少年(小中学生)
- > 少年(小中学生)その他
内容説明
四銃士の捨て身の救出劇もかいなく処刑される英国王。復讐鬼モードントと死闘の末やっと帰還した銃士を待ち受けるマザランの罠。第二部完。
著者等紹介
鈴木力衛[スズキリキエ]
1911‐73年。1936年東大仏文科卒。1937‐39年日仏交換学生としてパリ大学に学ぶ。帰朝後、アテネ・フランセ講師をへて、1950年学習院大学教授。この間、東大、慶大、早大、明大等の講師を歴任。モリエールを中心とするフランス文学・演劇についての著・訳書多数。1958年岸田演劇賞受賞。第6回(1969年度)日本翻訳文化賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
noémi
8
本を読みながら、デュマはジレンマを抱えながら執筆したのではないか、と思った。彼は時代を太陽王の時代に置き換えて、実は先の革命の時代を描きたかったのではないだろうか。一体、王侯貴族とは何なのか。アトスは貴族の良心を具現しているような男で、王権神授説を信奉しているようだ。たしかに英国王ジェームス・スチュアートはそのように描かれている。しかし、アンヌ・ドートリッシュは? 浅はかなマリー・アントワネットの姿に重なる。そんな女に二十年も仕えて、与えられたポストが銃士隊長。ダルタニャンも御苦労なことだ。2012/01/19
きりぱい
8
『二十年後』全三巻の三巻目。チャールズ一世の処刑場面が印象的。史実がどうでも、これまでどんな困難でも鷹揚に受け入れ、四人でなら越えられない危機はなかっただけに、もしかして・・と最後まで期待してしまい、涙、涙。ここにきてことごとく失態を演じる事態にハラハラしながら、イギリスでは清教徒革命、フランスではフロンドの乱と、駆け抜ける銃士たちはしぶとくもたくましい。時の勢い怖ろしく哀愁すら感じさせるほどの巻ながら、変装あり、まさかの英仏海峡漂流!?まさかの仲互い!?と、多事多難を楽しませてくれるのだった。2011/10/06
ぷるぷる
5
前半は久々の冒険活劇。清教徒革命という大きな時代の流れの中にミレディーの息子からの復讐と戦うダルタニャン達という構図。史実を巧み演出に使ったストーリー展開は結構スリリングでワクワクさせられる。 邦題の復讐鬼とはこの前半部分を指しているだけなので、ちょっと言い過ぎ。後半はフランスに戻って再び政争の最中へ。こっちはさしずめサスペンスと言ったところか。いつのまにやら策士としてのダルタニャンが際だっている。個人的に一番魅力的なのはこれぞ騎士道精神という感じのアトスである。 2010/07/25
ミカヅキカゲリ
3
最後まで、アンヌ・ドートブィッシュが判らなかった。どう考えても、マザランには一部のバッキンガムのような魅力は感じられなかった。しかし、面白かった。マザランが失脚しないのは意外。史実と反するからかな。2011/12/23
qbmnk
2
ダルタニャン物語第二部の最終巻。大きな史実は覆らないけど、ダルタニャンと三銃士の活躍が楽しめる。たくさんの陰謀が交錯して、オリジナルの登場人物たちがその先がどうなるかハラハラしながら読み進められる。次の第三部は5巻もあるので、ゆっくり楽しめそう。2018/01/23