内容説明
尊徳以降の人びとは、「報徳思想」として彼の精神をどのように伝え、みずから実践してきたのか?報徳思想がめざした「経済と道徳の調和」とはどのようなものなのか?12名の意欲的な研究者が共同でつくり上げた報徳思想研究の「現在」を問い直す本書は、政治、経済・経営、教育、宗教、文学とさまざまな領域を横断し、幕末から戦後、そして現在に至るまでを包括的に捉えようと試みる。「金次郎像のいま・むかし」などのコラムや系統図、関連施設一覧を附し、報徳研究の最前線を示す画期的な一冊!
目次
第1部 報徳思想とは何か(報徳思想の基本的性格;二宮尊徳の仕法と思想)
第2部 報徳思想の誕生と展開(幕末から明治前期における報徳社の伝播と発展―小田原報徳社との関係を中心に;報徳運動と文芸―遠州地域における俳諧に着目して;岡田良一郎の地域秩序観と報徳社;道徳と経済の調和―一九一〇(明治四三)年前後の社会と報徳思想)
第3部 報徳思想の多様な広がり(大正期の報徳社運動―教化事業と社会事業;一九二〇年代における「熱と愛と力」の報徳思想;社会運動のなかの報徳思想;教育政策・教育実践史にみる報徳思想)
第4部 報徳思想のいま(報徳運動の現在;報徳研究の現状と課題―二一世紀に刊行された関連図書を中心に)
著者等紹介
松野尾裕[マツノオヒロシ]
1956年生まれ。愛媛大学名誉教授
見城悌治[ケンジョウテイジ]
1961年生まれ。千葉大学大学院国際学術研究院教授
落合功[オチアイコウ]
1966年生まれ。青山学院大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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